2026 年 95 巻 7 号 p. 366-372
β-Ga2O3は大きなバンドギャップを持つ魅力的な次世代パワーデバイス材料である.その高耐圧パワーMOSFET応用のためには,チャネル特性を決定するゲート絶縁膜との界面(MOS界面)の品質の制御が不可欠である.β-Ga2O3上で最も有望なゲート絶縁膜であるSiO2との界面は,優れた熱安定性を示し,半導体と絶縁体が急峻(きゅうしゅん)に変化するMOS界面をつくることができる一方,外部からの酸素の供給の調整なしには構造緩和が進みにくい界面と考えられる.界面欠陥の抑制のためには,SiO2成膜後に気相から高温で酸素を供給する方法や,原子層堆積法のように十分な酸素を供給する成膜方法によって界面の構造緩和を促進するのが効果的であり,特に後者にはプロセスの低温化も期待される.