応用物理
Online ISSN : 2188-2290
Print ISSN : 0369-8009
陽極化成法による多孔質シリコン
伊藤 利道加藤 剛久
著者情報
ジャーナル フリー

1988 年 57 巻 11 号 p. 1710-1720

詳細
抄録

シリコン単結晶をフッ化水素酸水溶液中で陽極化成することにより作製される多孔質シリコン (PS) について,その作製法から応用までを述べる. PSはSiウエハーの結晶性を残しながら, 2~30nm程度の大きさの微小孔を無数に含んでおり,作製条件により, PS中のSi密度は,バルクの20~80%の間で変化する。水素が内部表面を覆っているため,膨大な内部表面積 (~200m2/cm3) であるにもかかわらず,不純物の混入が抑制されでいる.これらのPSの性質を利用して, SOI構造の形成, PS上のヘテロエピタキシャル成長や金属シリサイド化の試みが行われでいる.

著者関連情報
© 社団法人 応用物理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top