日本心理学会大会発表論文集
Online ISSN : 2433-7609
日本心理学会第84回大会
セッションID: PC-085
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3. 社会・文化
ポジティブな「状況」に関する研究(1)
*堀毛 一也堀毛 裕子山崎 有望
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抄録

ポジティブ心理学の研究は,主として「強み」を中心とした特性論的立場を背景として展開されてきた。本研究では社会-認知論を基盤とする,ポジティブな「状況」に関する接近について報告する。状況研究は1970年代を中心に展開されてきたが,最近また関心が高まりつつある(Rauthmann,et al., 2017; 堀毛,印刷中など)。本研究では,人々が日常体験する状況がどの程度ポジティブなものと捉えられているか,またそうした状況がどのように認知されているかなどの問題に焦点をあわせ検討を行う。

2020年3月に,web調査により20代~60代の男女1400名に以下の質問について回答を求めた(マクロミル社に委託)。1)ここ1月程度の間にa)「記憶に残っている状況」もしくはb)「頻繁に遭遇した状況」について(いずれも700名),どのような状況で,どのような人々と,どのような行動をしたか,自由記述で回答を求めた。同時に,これらの状況について,状況のポジティビティ(7段階),WBとの関連,DIAMONDSなど4つの状況認知尺度による評定などを依頼した。結果の詳細はポスターで提示するが,a),b)とも,参加者の約60%が5段階以上と評定するなど興味深い知見が得られている。

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