主催: 日本心理学会第84回大会準備委員会(東洋大学)大会長 大島尚
会議名: 日本心理学会第84回大会
回次: 84
開催地: 東洋大学白山キャンパス
開催日: 2020/09/08 - 2020/11/02
脳機能イメージングの研究によって,片頭痛における大脳皮質視覚野の過剰興奮性(hyperexcitability)など,特定の感覚症状と特定の脳部位における過剰な脳活動との関係が明らかになりつつある。さらに,GABAなどの神経伝達物質の働きに着目した研究により過剰な脳活動が生じる仕組みについても理解が深まりつつある。これらの過剰な脳活動についての研究と症状と脳損傷部位を関連付ける既存の神経心理学の知見を合わせて考察することにより,脳と心の関係についての理解が今まで以上に深まることが期待できる。本シンポジウムではトライポフォビア,パレイドリア,アニマシー知覚,自閉症スペクトラム症候群における感覚過敏など,刺激に対する敏感さや過剰な意味づけによって引き起こされると思われる知覚現象を扱った研究の最新の成果について報告するとともに,それらの知覚現象を引き起こす神経活動について脳科学および臨床医学の観点から考察を行う。