日本心理学会大会発表論文集
Online ISSN : 2433-7609
日本心理学会第85回大会
セッションID: JPAS-009
会議情報

日本心理学会企画シンポジウム
認定心理士の会のこれまでとこれからオープンサイエンス時代におけるシチズンサイコロジストの役割
日本心理学会 認定心理士の会髙瀨 堅吉隠岐 さや香渡邊 伸行三浦 麻子
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

認定心理士の会では,市民の認定心理士有資格者をシチズンサイエンスにちなんで「シチズンサイコロジスト」と称し,その活動を奨励している。シチズンサイエンスとは「一般の人々が行う科学であり,職業的な科学者や研究機関と協調して行う活動」を指す。シチズンサイエンスが世界的に拡大する背景には,オープンサイエンス時代の到来がある。そもそも科学研究は,19世紀半ばに「職業としての科学」が成立する以前,経済的基盤を持ったアマチュアの手によって行われていた。しかし,職業科学者の登場が市民から科学を切り離し,ポスト真実の時代においては,フェイクニュースがはびこる原因の一端を作ってしまっている。本シンポジウムでは,市民と職業心理学者の間に位置する認定心理士が,今後どのような役割を担い,社会で活躍することができるのかについて,認定心理士の会のこれまでの活動を「科学史」という大きなスケールに位置づけて振り返ることから始めて,考えていきたい。そのうえで,オープンサイエンス時代に認定心理士が,どのような活動をすることが科学や社会にとって望ましいのかという「認定心理士の会のこれから」を模索していく。

著者関連情報
© 2021 公益社団法人 日本心理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top