日本心理学会大会発表論文集
Online ISSN : 2433-7609
日本心理学会第85回大会
セッションID: L-008
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小講演
楽器演奏訓練と認知可塑性ランダム化比較試験からの知見
郭 霞積山 薫
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抄録

楽器演奏訓練は多感覚(聴覚,視覚,体性感覚)情報と注意,細かい運動制御,記憶の検索と保存,感情などの情報統合を必要とする複雑な認知活動であり,訓練に関連する脳の可塑性の研究において貴重なモデルとなっている。これまでの先行研究では,楽器訓練経験が子どもや若年者のみならず,高齢者の認知機能や脳にも大きな影響を与えることを報告しているが,その因果関係にまで踏み込んだ知見は乏しい。特に,高齢者における楽器訓練が機能的磁気共鳴画像化法(functional Magnetic Resonance Imaging:fMRI)を用いた脳活動に及ぼす効果の検証はほとんど行われていない。本講演では,神経心理学的検査やfMRIを用いて,発達的変化の大きい子どもと高齢者を対象に,楽器演奏訓練の効果についてランダム化比較試験により検討した研究結果を報告する。

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