日本心理学会大会発表論文集
Online ISSN : 2433-7609
日本心理学会第85回大会
セッションID: PB-004
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2.人格
プライバシー意識に対する年齢の影響
*太幡 直也佐藤 広英金森 祥子野島 良
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抄録

プライバシーに関する関心の高まりを反映し,自他のプライバシーへの意識(プライバシー意識)が着目されている。プライバシー意識には年齢差があることが示唆されている。Tabata, Sato, & Ninomiya(2021)は,大学生と高齢者に,プライバシー意識尺度(太幡・佐藤,2014)に回答するように求めた。そして,高齢者は大学生に比べ,「他者のプライバシー意識」が低く,「他者のプライバシー維持行動」が高いこと,「自己のプライバシー意識/維持行動」には差はみられないことを報告した。本研究では,幅広い年齢を対象に,プライバシー意識に対する年齢の影響を検討した。調査会社のモニターを対象としたウェブ調査により,17歳から69歳の日本人男女1870名を対象に,プライバシー意識尺度(太幡・佐藤,2014)に回答するように求めた。年齢を説明変数,プライバシー意識尺度の下位尺度を目的変数とする回帰分析の結果,Tabata et al.(2021)と整合する結果が得られた。すなわち,年齢が高いほど,「他者のプライバシー意識」が低く,「他者のプライバシー維持行動」が高かった。

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