日本心理学会大会発表論文集
Online ISSN : 2433-7609
日本心理学会第85回大会
セッションID: PB-005
会議情報

2.人格
他人の不幸を喜びやすい人はいじめに加担しやすいのか良性・悪性シャーデンフロイデの差異に着目して
*加藤 伸弥泉 明宏藤森 和美
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

他者の苦境を自らの快とする感情はシャーデンフロイデと呼ばれる。本研究では,性格傾向としてのシャーデンフロイデの感じやすさが,既存のいじめを許容・肯定する態度にいかなる影響力を示すものであるのかについて,加害者モデルと観衆・傍観者モデルに別けて検討を行った。また,本研究では,特性としてのシャーデンフロイデに関して,当該他者を社会的に苦しめるという観点から,より悪質性の色濃いシャーデンフロイデを「悪性シャーデンフロイデ」,自虐などに近しく,悪質性が前景に立たないシャーデンフロイデを「良性シャーデンフロイデ」と名付けている。いじめへの許容的な態度を従属変数にした分析において,加害者モデルにおいても,観衆・傍観者モデルにおいても,悪性シャーデンフロイデのみが有意な影響力を示唆した。

著者関連情報
© 2021 公益社団法人 日本心理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top