主催: 日本心理学会第85回大会準備委員会(明星大学)大会長 境敦史
会議名: 日本心理学会第85回大会
回次: 85
開催地: 明星大学
開催日: 2021/09/01 - 2021/09/08
本研究では,Big Five性格特性とSNS利用上のストレス体験との関連を縦断調査によって調べた。大学生20名(男性10名,女性10名)を対象とし,第1回目には,Big Five尺度短縮版(並川ら,2012)への回答を求め,4週間後の第2回目では,SNSストレス尺度(岡本,2017)への回答を求めた。相関関係を調べた結果,外向性と「閲覧強要ストレス」(r=-.61, p<.01),「投稿拡散不安ストレス」(r=-.65, p<.01)「社会的比較ストレス」(r=-.49, p<.01)との間に,有意な負の関連が認められた。情緒不安定性では,「背伸びストレス」を除く次元との有意な正の相関関係が認められ,誠実性については,「過剰な繋がりストレス」(r=.41, p<.01)および「SNSと現実のギャップストレス」(r=.51, p<.01)との間に,調和性については「背伸びストレス」との間に有意な正の関連が認められた(r=.35, p<.05)。以上の結果は,大学生の心理的適応のための心理教育などに役立てることが可能ではと考える。