主催: 日本心理学会第85回大会準備委員会(明星大学)大会長 境敦史
会議名: 日本心理学会第85回大会
回次: 85
開催地: 明星大学
開催日: 2021/09/01 - 2021/09/08
COVID-19のパンデミック状況下において,我が国では人との接触をできるだけ避けるために外出の自粛が推奨されている。ステイホーム中の娯楽の1つとしてゲームが注目されており,以前と比べ,ゲームのプレイ時間等が増えたことが報告されている。本研究では,ゲーム依存がCOVID-19に関するストレスおよび恐怖感に及ぼす影響を検討するために,600名を対象としたオンライン調査を行った。ゲーム依存の程度を測定するGAS-7日本語版を使用し,ゲーム依存症群と健常群に群分けしたうえで,ゲームへの没入感,COVID-19へのストレス,COVID-19への恐怖感をそれぞれにGEQ,CSS,FCV-19といった尺度で測定し,群間で比較した。その結果,ゲーム依存症群は健常群と比較して,GEQの同化因子,没頭因子,空間的存在感因子,CSSのいくつかのストレス因子,FCV-19の情動因子と生理因子の得点が有意に高いことがわかった。この結果は,ゲーム依存傾向がゲーム没入感やCOVID-19のストレスおよび恐怖感をさらに高める可能性を示唆している。