日本心理学会大会発表論文集
Online ISSN : 2433-7609
日本心理学会第85回大会
セッションID: SS-007
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公募シンポジウム
不安症におけるエクスポージャー療法の工夫
野田 昇太大川 翔渡邉 美紀子金子 響介中尾 睦宏城月 健太郎
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抄録

不安症とは,過剰な恐怖および不安とそれに対する回避行動に特徴づけられる障害の分類から構成される障害群である。不安症に対する認知行動療法において,エクスポージャーは中核的構成要素である。エクスポージャーとは,学習理論に基づく行動療法的アプローチの1つであり,不安階層表の低いまたは中程度の不安場面に対して系統的に直面していく方法である。回避行動の減少と恐怖や不安の馴化,信念の反証を目的とする。不安症に対するエクスポージャーの有効性は明らかにされているものの,エクスポージャー場面の設定が難しい場合がある。また,不安に直面はしているが,体験中に回避行動を取る者もいる。体験中の回避は,治療の阻害要因となり得る。本シンポジウムでは,子どもから大人までを対象とし,エクスポージャーの治療効果を高める工夫を提供する。そして,臨床場面における応用可能性を議論する。

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© 2021 公益社団法人 日本心理学会
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