日本心理学会大会発表論文集
Online ISSN : 2433-7609
日本心理学会第85回大会
セッションID: SS-024
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公募シンポジウム
大学生活における社会観の発達青年期発達の一般性・時代的な特殊性・大学生個人の個別性という観点から
白井 利明峰尾 菜生子田丸 敏高西垣 順子加藤 弘通
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抄録

本シンポジウムでは,青年期発達の一般性・時代的な特殊性・大学生個人の個別性という観点から,大学生活における社会観の発達を検討する。青年期は「社会歴史的規定性」が強い時期(小松・白井・高橋,2013)とされる。その時々の社会状況と発達との関係を考えるには,発達傾向や個人の性質も考慮した上で,具体的な生活の中でその個人を把握する必要がある。話題提供者は,大学生活における社会観の変化やその要因を検討する目的で,質問紙と面接による調査を行った。その結果,学業,アルバイト,一人暮らしといった活動が社会観をより具体的で多様なものにすることが示唆された。この結果を一般性・特殊性・個別性の観点から分析し,議論したい。議論の主な柱としては,第1に,子ども・青年の社会認識の発達のなかで大学生の社会観はいかなる位置にあるのか,第2に,大学生活において社会観はどのように形成されるのか,第3に,大学生の社会観の発達を保障するにはいかなる取り組みや制度が必要なのか,第4に,大学生活における社会観の発達研究の課題と方法は何か,といったことを予定している。

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