日本心理学会大会発表論文集
Online ISSN : 2433-7609
日本心理学会第86回大会
セッションID: SS-025
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公募シンポジウム
教師と心理臨床家の専門的態度の協応と専門職としての協働 教員養成における展望
西村 佐彩子三沢 良奥村 弥生片山 紀子窪田 由紀
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抄録

学校現場における生徒指導・教育相談の実践,児童生徒や教師集団への理解やアプローチ等に,臨床心理学を始めとした心理学の知見が生かされる点は多い。教師と心理臨床家といった異なる専門性を生かした連携についての知見は積み重なってきているが,望ましい「協働」のあり方は未だ模索途上にある。さらには,一人の教師が,教師としての着眼点や姿勢を持ちながらも,同時にそれとは異なる心理臨床的態度を「協応」させることには,その意義とともに困難が伴う。本シンポジウムでは,まず臨床心理学の立場から,曖昧さへの態度という視点を軸に教師と心理臨床家の専門的態度の「協応の接点」を探る。次に組織心理学の立場から,教師の多職種協働関係の特徴を提示し「協応の幅」を広げる。さらに教育学の立場から,教師と他職種双方の視点から教師の連携の苦手さに焦点を当てて「協応と協働の際に生じる困難」について考える。そして,各立場から得られた知見をもとに考察を深め,教員養成における教職と心理臨床・心理学の協応に向けての新たな課題を見出す。(本シンポジウムはJSPS科研費20K03365,19K03192の助成を受けた。)

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© 2022 公益社団法人 日本心理学会
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