抄録
1.分析の枠組
分析の理論的枠組は、『アマゾンアンデス研究』第一号[木村2018]およびSenri Ethnological Studies 111[Kimura 2022]の論文と同様である。すなわち、「個人の行動とそれが生み出すものは多様であり予測は不可能である」、「多様な行為が生み出したものがパターンを形成する」、「パターンが制度(体系・構造)を作りだす」、「制度が個人の行動を拘束する」、「制度の拘束を逃れる個別の行為が生じる」というもの。
時間を辿る変化を記した文書も用いるが、実際の調査は一つの時期に成立する多様な現実を対象とせざるをえないために、これまで調査した地域の詳細なデータをもとにして論ずる。
今回の発表は地域と経営単位を分類したのち、その統計的分析を行う。個別の経営単位の詳細な分析は次回以降に予定している。
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