抄録
アルコキシル基を有するアルコキシシランが両親媒性分子となることに着目し、自己組織化によるシリカの構造制御を試みた。長鎖アルコールとテトラクロロシランとの反応によりアルコキシトリクロロシランを合成し、部分加水分解によりアルコキシシラントリオールの生成を確認した。これらの分子の自己組織化および縮重合反応により固体試料を得た。試料のXRDパターンには5nm程度の面間隔を示す鋭い回折ピークおよびその高次回折ピークが見られた。また、固体29SiNMRスペクトルよりQ2、Q3、Q4環境のシグナルが観測され、シロキサン結合の形成が確認された。これらの結果より、生成物は分子レベルで構造制御されたシリカ層と有機層とがナノメートルオーダで交互に積層した構造を持つと考えられた。