抄録
二重周期構造を有する誘電体多層膜のフォトニックバンドギャップ中には強く光の局在したモードが存在し得る。本研究では低誘電率のSiO2層の膜厚を一定に、高誘電率のTiO2層の膜厚を変調することで二重周期とした。多層膜の作製はヘリコンプラズマスパッタ法で石英ガラス基板上に行い、ターゲットにはSiO2ガラスおよびTi金属を使用した。得られた多層膜の透過スペクトルを測定することにより、光学特性を評価した。透過スペクトルは実験と数値計算結果で良い一致を示した。また、変調に用いるパラメータにスペクトル形状が大きく依存し, 局在したモードの位置および線幅が広い範囲で制御できる。このように局在したモードは光学系の非線形効果を高めるのに有用であると考えられる。