抄録
近年、セラミックス成形法では均一な成形体が得られ、ニアネットシェーピング技術を達成することができるゲルキャスティング、ダイレクトキャスティング(DC)法が提唱され注目を集めている。これらの成形法を実現するためには、流動性を保ちつつ、濃厚化が可能な泥漿の調製が必要である。先に我々は陰イオン性高分子電解質であるポリアクリル酸アンモニウム(PAA)を添加するとアルミナ(Al203)の流動性が向上し、濃厚な泥漿(84wt%)が調製できることを報告した。一般的にセラミックス泥漿に過剰な電解質を添加するとイオン強度の増大により流動性が悪化する。本研究ではイットリア(Y203)を水に添加すると徐々にY203が溶解する性質に着目した。Y203溶解による泥漿のイオン強度の増大により泥漿を凝集させ、均一な固化成形体が得られるDC法の開発を試みた。