抄録
AlNにY2O3(5.2mass%)を助剤として加え、1900℃で20時間および100時間焼成した。これらのAlNは高い熱伝導性を示し、特に100時間焼成のセラミックスにおいては272W/mKというきわめて高く、単結晶AlNの実験値(285W/mK)と同等の値を示した。このAlNの酸素量は0.05mass%と非常に少なくなっていることがわかった。高分解能分析電子顕微鏡(HR-TEM)により、その微構造を解析した結果、20時間焼成AlNについては3重点にY2O3の結晶相の存在と、そのまわりや粒子界面を覆う非晶質の薄いフィルム相(1-2nm)が観察された。このY2O3の結晶相は、焼成時間とともに減っていくが、非晶質相は100時間焼成AlNにおいても粒子界面を覆っていることが確認された。その非晶質の組成は、Al, Nに加えY, Oが検出され、粒子界面の酸素はフイルム相として造在することが明らかになった。