抄録
Mo鋳型を用いて、ブリッジマン法により板状のAl2O3およびYAGから構成される一方向凝固共晶材料(Al2O3/YAG系MGC材料)の製造実験を行った。この材料の組織は、同一原料を用いた同様のプロセスによって製造された直径40mmの円柱状材料のそれよりも微細なものであった。また、この材料の室温から1700℃までの曲げ強度は、円柱状材料のそれとほぼ同等の350∼400MPa程度であり、温度依存性を示さなかった。以上により、MGC材料の高温特性を損なうことなく、所望の形状の凝固体を製造し得る可能性が示された。