抄録
秩序ペロフスカイト型酸化物Cd3TeO6は六十年代の後半に初めて合成され、その後、Von Hans-Georg Burckhardtらにより結晶構造を解明され、E. D. Politovaらによって誘電特性を調べられたが、最近の十数年はほとんど注目されなかった。我々がこの物質を取り上げて合成温度および雰囲気の調整や、2価カドミウムイオンの微量一価、三価陽イオン(In3+, La3+, Bi3+, Na+, Li+)で置換したCd3-xAxTeO6単結晶、多結晶体の合成を試み、Cd3TeO6への電子ドーピングを実現し、それらの物質が良伝導性および熱電特性を有していることを明らかにした。