抄録
蒸留水または各種濃度のリン酸溶液と水和させたC12A7を蒸留水または擬似体液に浸漬し, 浸漬後の生成相及び浸漬液のイオン濃度変化について調査した. C12A7は接水直後に急激な水和反応を示すがリン酸水溶液を用いるとこれが抑制された. 浸漬液のAl濃度及びpHは浸漬期間にともなって上昇した. ペーストがリン酸を含む場合もしくは擬似体液に浸漬した場合, 水和物中のCaとAlの溶解が遅延され, 同様に浸漬液のpH変化も遅延される傾向を示した. 37℃の擬似体液に7日間浸漬後の硬化したC12A7の表面はHApの細かい結晶で覆われていた.