日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
第15回秋季シンポジウム
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ナノ結晶Y—TZPの高温変形における応力指数遷移現象に及ぼすイットリウムイオンの効果
吉田 道之篠田 豊赤津 隆若井 史博
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p. 62

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抄録
粒径60nmである超微細粒径の単斜晶ジルコニア多結晶体(MZP)とイットリア安定化正方晶ジルコニア多結晶体(3Y—TZP)をHIPによって製造し、単斜晶—正方晶転移温度以下の低温である1273Kでの変形挙動を調べた。両材料とも不純物含有量は少なく高純度材料とみなせた。粒径が60nmの3Y—TZPは、高応力側で応力指数が2.7で、応力の低下とともに増加する挙動を示した。MZPでは広範囲の応力域で応力指数が2.5となった。1273K∼1373Kにおける3Y—TZPの高温変形では、応力指数が2.7以上に遷移する応力は、温度と粒径に関係しており、温度の増加もしくは粒径の増加に従い低応力側にシフトした。これは、200-400nm粒径の高純度Y—TZPの1673Kから1723Kにおける超塑性挙動と類似していた。
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©  日本セラミックス協会 2002
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