抄録
スピンコーティングによってモル比Si (OC2H5)4 : H2O : HNO3 : C2H5OH = 1 : x : 0.01 : 4 (x = 2, 4, 10) なる溶液から Si ウェハ上にシリカゲル膜を作製した。ゲル膜を10℃ min-1 の速度で昇温し,光学顕微鏡を用いてその場観察を行なった。亀裂は昇温過程で発生し,亀裂発生温度は,出発溶液中の H2O 量の増加とともに低下した。一方,ゲル膜を 5℃/min の速度で500℃ まで昇温し,その間,薄膜応力測定装置(FLX-2320, Tencor)を使って膜応力のその場測定を行った。膜中面内方向に発生する引っ張り応力は,出発溶液中 H2O 量の増加とともに増大した。