抄録
X線や紫外線などの高エネルギー光照射によるカラーセンター(欠陥)の生成と加熱による消滅を用いたガラスの着脱色を利用して、リサイクルに適した着色ガラスの作製を目指している。課題は着色濃度と着色安定性であり、実用に際しては長期的な評価が必要である。a)ベースガラス(74SiO_2・16Na_20・10CaO in mol%)、 b)0.07wt%Fe_2O_3添加ガラス、c)0.07wt%Fe_2O_3添加酸化溶融ガラスにおいて、 X線照射により誘起される吸収ピーク波長620 nmの吸収強度の50℃での減衰率は、 照射直後~1ヶ月経過時はb)>c)>a)であったが、経過時間2~9ヶ月間の減衰率はa)>c)>b)であった。