抄録
大気開放型化学気相析出(CVD)法はきわめて不純物の少ない酸化物ウイスカーを合成することができる。たとえばZnOウイスカーからは結晶性が高いことを示す紫外線発光をカソードルミネッセンス(CL)として得ている。本手法により透明導電膜として使用されているITOをイットリウム安定化ジルコニア(YSZ) (100)単結晶基板上にウイスカーとして形成した。X線回折の結果、ウイスカーと基板とのエピタキシャル関係はIn203 [100](001)//YSZ [100](001)であった。Snドープ量によるカソードルミネッセンス特性を評価した結果、Snドープ量によるピーク位置はそれぞれ0 at%-470 nm, 5.1 at%-520 nm, 12.3 at%-520 nm付近でありSnドープ量によるピークシフトおよびピーク強度の低下が確認された。