抄録
ビニール系バインダーPVAとアクリル系バインダーを用いたアルミナ顆粒の成形体構造と特性について報告する。顆粒間の粗大気孔は有力な破壊源候補であり、その挙動の解明はセラミックスの信頼性確保においては重要である。本報告では、バインダーの特性及び操作環境が成形体内部構造に及ぼす影響について検討する。アルミナ粉末(昭和電工Al160-SG-1)と分散剤(Chukyorushi D305)とバインダーを混合して、スプレードライで造粒した。これを異なる湿度温度条件下で成形体を作製した。浸液透光法及び水銀圧入法を用いて内部構造と気孔分布を評価し、バインダー特性について検討した。