抄録
高純度Al板とITO付きガラス基板上に蒸着したAl薄膜を用い、電解液の種類と濃度、印加電圧、温度等の条件を変化させ、陽極酸化を行った。各条件により形成したナノポーラスアルミナ皮膜の形態及び自己組織化について、FESEM、XRD、Uv-vis spectroscopy等により調べた。その結果、皮膜は基板に垂直に細孔が配列したポーラス構造体であり、セルサイズ(細孔間距離)40-600 nm、細孔径5-580 nmの幅広い範囲で制御できることがわかった。また、印加電圧の上昇に伴い、皮膜の細孔配列は規則化に進行する傾向がみられた。