日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
第17回秋季シンポジウム
セッションID: 3E06
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AlB2を焼結助剤とするα-SiCとβ-SiC粉末の易焼結性
*田中 英彦西村 聡之広崎 尚登岸 幸男松尾 裕之市川 佳孝
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抄録
α(3C)-SiCとβ(3C)-SiC粉末をAlB2とCを添加して焼結した。その結果、0.67 から 2.7 mass%のAlB2および1900から2000℃の焼結条件で密度98%以上に緻密化した。この焼結温度は工業的な焼結温度より約200℃低い。焼結中にAl8B4C7-SiC組成近傍の液相ができて焼結が促進されたと考えた。助剤のAl原子がSiCに固溶し、SiCの多形4Hを安定化させる。そのためSiCは部分的に4Hに転移をおこし、SiC粉末は板・柱状に粒成長した。板状粒成長は破壊靱性値を増大させる。粒成長はα-SiCで穏やかであるが、β-SiCでは急速で異常粒成長を起こし、緻密化はα-SiCでより進んだ。この低温焼結によって熱間静水圧焼結(HIP)が容易になった。まず、前処理としてSiC粉末を1850℃で焼結して緻密化させる。引き続いて、1850℃でHIPするとほぼ理論密度に達した。気孔のないSiC焼結体を製造することに成功した
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©  日本セラミックス協会 2004
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