抄録
我々は、フェムト秒レーザーを用いてガラス内部にクラックの進展を抑制するような異質相を形成し、ガラスの強度が向上する手法を開発した。この強度向上へのレーザー照射条件(異質相の形状や物性)の影響について考察し、さらに、形成した異質相周辺部の物性を調べることで、そのメカニズムの解明に取り組んでいる。レーザー照射条件の検討の結果、レーザーを照射していないガラスに比較して約1.7倍の強度向上を確認できた。特に、異質相形成面積が大きく照射パワーが低い条件が強度向上に有効な条件であった。 また、異質相周辺部の物性評価から、異質相部は周囲に比べ硬度が低いことが確認され、異質相周辺部には大きなリタデーションが発生していることが確認された。これらの物性変化と高強度化の関係についても考察を行った。