抄録
当社では、有機液状物質を出発源とした炭化ケイ素粉体の合成法(プリカーサー法)の開発に取り組み、6Nを超える高純度炭化ケイ素粉体の量産プロセスを確立した。さらに、従来用いられてきた金属系助剤の代わりに、高純度炭素系助剤を利用した高純度炭化ケイ素焼結体の製造方法を開発し、現在、半導体製造プロセス用部材ならびに製造装置用治具として、急速に用途が拡大している。今回は、プリカーサー法プロセスの設計概念とその具現化、製品特性や用途について紹介すると共に、高純度炭化ケイ素原料を用いて現在開発中の単結晶炭化ケイ素基板についても触れる。