抄録
リチウム二次電池の正極材料は、様々な方法で作製されている。本研究室では、ポリビニルピロリドン(PVP)を用いたゾルゲル法により、薄膜正極材料を作製してきた。本報告では、ゾルゲル法によりLi-Ni-Mn-O系の薄膜正極材料であるLiNi0.5Mn1.5O4とLiNi0.5Mn0.5O2を作製した。LiNi0.5Mn1.5O4はスピネル構造を取り、5V級正極として知られている。LiNi0.5Mn0.5O2は層状構造を取り、高い放電容量と、良好なサイクル特性を持つ。それぞれの構造解析を走査型電子顕微鏡(SEM)、X線回折(XRD)、ラマン分光法を用いて行った。またサイクリックボルタンメトリー測定により、それぞれの電気化学特性を評価した。