抄録
高温下での熱電発電材料として応用が期待されているミスフィット型コバルト酸化物[Ca2CoO3]pCoO2の結晶構造を、粉末中性子回折データを用いたRietveld法により解析を行った。この化合物はCdI2型のCoO2伝導層を有し、これらの層間に3層の岩塩型酸化物層が挿入された構造を有する。三角格子からなるCoO2伝導層と準正方格子からなる岩塩層は異なる周期をもつため、実際の結晶では単斜晶のb軸方向に非整合周期を有し、さらに原子位置にも変位変調が生じている。本研究では、CaをBiで部分置換した試料についても同様な解析を行い、Bi置換による結晶構造の変化と熱電特性の関連について考察した。