抄録
当該手法は各種水溶液を混合ののち生じる化合物溶液を滴下して、室温から100℃付近という比較的低温で薄膜が得られるプロセスである。Na2SnO3とNaOHの混合溶液をHCl溶液と混合後、ただちに基板上に滴下して得られた膜はXRDやFT-IRによりSnO2微粒子から構成されていることが確認された。このような手法に、さらにSbCl3溶液を添加することで薄膜の電気抵抗率が低下することも確認された。また、100℃以下の低温プロセスである利点を活用し、プラスチック類などの非耐熱基板への作製も試み、製膜可能であることが確認され、非耐熱性基板への機能化が期待できることを見出した。