抄録
界面活性剤の共存下でテトラメトキシシランを加水分解し、整ったマクロ孔と高いナノ孔秩序をもつ多孔性シリカを作製した。水銀圧入法、窒素吸着法、電子顕微鏡観察、XRDにより、乾燥・熱処理した試料は直径数百ナノメートルの棒状骨格からなり、骨格の長さ方向に中心細孔径5_から_10ナノメートルのシリンダー状細孔が、ほぼ欠陥のない二次元六方対称構造で存在していることが明らかになった。なお既報の強酸性条件に加えて、尿素を用いた弱酸性_-_中性条件においても同様な構造の試料を作製することができ、乾燥・熱処理後に強酸性条件よりもメソ孔直径が大きくなることを見出した。