抄録
2Ag2O・3Na2O・25ZnO・70TeO2(mol %)組成をもつテルライトガラスをNa+含有カバーガラスで挟み熱ポーリングを施すと、試料のアノード側表面付近のみにAg超微粒子の析出が観察された。一方で、Na+を含まないカバーガラスを用い同様の処理を施した際にはこのような変化は見られなかった。表面の組成分析により、Ag超微粒子が析出したアノード側表面ではNa+の濃度が増加することがわかった。以上より、カバーガラスからのNa+の浸入によってアノード表面付近のTeO4ネットワークが断片化し、それが、Ag超微粒子析出をもたらすと考えられる。