抄録
Pd単層薄膜光検知式水素センサは、雰囲気の水素濃度の変化に応じてPdの光学特性が変化することを作動原理としている。これまでの研究で、ガラス基板上のPd薄膜は優れた水素検出感度と応答・回復特性を示すことがわかっている。本研究は、より高感度で安定した繰り返し水素検知特性を有する水素センサの作製を目的とした。R. F. マグネトロンスパッタリング装置を用いて、Arガス圧1 Pa、出力50 Wの条件でガラス基板上にPdとガラスを同時スパッタリングすることによってセンサ試料とした。得られた試料の繰り返し水素検知特性、及び水素化に伴うPd薄膜の表面形状変化の観察結果を報告する。