抄録
コランダム構造をもつMg4Nb2O9セラミックにおいてNbサイトのTaおとびSb置換による固溶体の合成を行い、マイクロ波誘電特性の組成依存性について検討したMg4(Nb2-x-yTaxSby)O9固溶体は通常の固相反応法により合成し、そのマイクロ波誘電特性をHakki and Coleman法により評価した。さらに結晶構造解析には、リートベルト解析を用いた。合成された固溶体はXRDより単相であることが確認され、品質係数はTaの置換量により大きく依存し、1600℃の焼成温度においてQ・f=290000GHzが得られることが明らかとなった。しかしながら、NbのTaおよびSb置換では共振周波数の温度係数の改善は認められなかった。