抄録
窒化アルミニウム(AlN)セラミックスは高い熱伝導率と電気絶縁性を有するとともに可視光領域における高い透光性をもっている。AlNは理論的には無色透明であるにもかかわらず、実際のAlNセラミックスはその微構造や不純物、格子欠陥などの影響により着色している。本研究ではAlNセラミックスの特徴のひとつである透光性に関してその機能発現のメカニズムを調査した。非破壊でセラミックス中の格子欠陥を高感度に測定できる陽電子寿命測定法により透光性AlNセラミックスの欠陥評価を行い、光透過率と格子欠陥の関係を分析・解析した。本報告では紫外線照射が透過率と欠陥に及ぼす影響について報告する。