抄録
オキシ硫酸チタン水溶液から水熱法を用いてニオブとスカンジウムを含有したアナターゼ型TiO2ナノ粒子を合成し,その構造・相安定性・光触媒特性などの性質を調べた. 180度の水熱条件下でニオブとスカンジウムを含有したアナターゼ型TiO2ナノ粒子が直接的に合成した.ドープ量が増えるにしたがいアナターゼの格子定数は増大し、結晶子径も増大した.光触媒特性はメチレンブルーの分解を用いて評価した.アナターゼからルチル型への相転移は,ニオブとスカンジウムの添加により開始温度は高温側へシフトし,終了温度は低温側へシフトした.また5mol%のニオブとスカンジウムをドープしたアナターゼ型TiO2ナノ粒子は良好な光触媒能を示した.