抄録
大気汚染に対する世界的懸念の広がりのもと、1970年の北米/マスキー法成立を皮切りに、日米欧などの各国は相次いで自動車排ガス規制を導入し、年々その規制は厳しいものとなっている。対策として開発された自動車排ガス後処理装置は、有害成分であるHC(炭化水素)、CO、NOxの三成分を同時に除去する三元触媒を中心とするもので、ハニカムセラミックスはその触媒を担持する基材として広く採用されている。本報では、ハニカムセラミックスの特徴を報告する。
他方、ディーゼル車輌の排ガス規制も近年強化が進み、ディーゼル車輌から排出されるPM(微粒子)対策としてのディーゼルパティキュレートフィルター採用が拡大しており、本件についても説明を加える。