抄録
一般的に六方晶窒化ホウ素(h-BN)粉末を加圧焼結すると、h-BN基底面は加圧面に対して平行に配列し異方性を示す。しかし、h-BN粉末に機械的粉砕処理を行った乱層構造を有するBN(t-BN)粉末に酸化ホウ素(B2O3)を添加し、放電プラズマ焼結法にて焼結を行った場合、異方性が抑制され、h-BN基底面はより等方的に配列した。そこで本研究ではt-BN粉末におけるB2O3の添加量がh-BN基底面の配向に及ぼす影響を調べた。t-BNはB2O3を2wt%以上添加することによりh-BN構造となった。また、添加量の増加に伴い、h-BN基底面は加圧面に対して垂直に配列する傾向が観測された。