抄録
我々は、GdBa2Cu3O7-δセラミックス線材に、室温で、ある値以上の電圧を印加すると、線材の一部が赤熱することを見出し、これをホットスポット現象と名付けた。ホットスポット発生後の電流は電圧に依存せず、雰囲気の酸素分圧に依存することから酸素センサとしての実用化が期待できる。本ホットスポット酸素センサの検出濃度範囲の下限は約200ppmであったが、最近、CuOを用いて材料を複合化することにより、検出濃度範囲が20ppmまで広がることがわかってきた。本発表では、材料の複合化による検出濃度範囲の拡大に関する考察を行う。