抄録
表面プラズモン(SP, Surface Plasmons)は、金属表面の自由電子の集団振動と光が結合した状態のことを指し、SP電場は近赤外域で入射光の数百倍の強度を持つ。よって希土類の多光子励起に最適であるが、未だその実証例はなかった。今回、フォノンエネルギーが低く、希土類の発光効率が高くなる希土類添加透明オキシフロライドナノ結晶化ガラスに金薄膜を蒸着し、970nmレーザと高屈折率プリズムを用いて励起し、赤外-可視変換アップコンバージョン発光の観測に初めて成功した。またこのアップコンバージョン発光がSP増強電場による励起であることを、SP共鳴角と可視発光強度の角度依存性、偏光依存性から実証した。