抄録
サーモポロメトリー(TPM)は、ナノスケールの細孔内に拘束された物質の固液転移点が細孔径に依存することを利用して、示差走査熱量計(DSC)によって細孔径分布を評価する手法である。TPMは試料を湿潤状態で測定できるため、気体吸着法と相補的に利用して、湿潤・乾燥・熱処理に伴うゲルの細孔構造の変化を追跡できると期待される。界面活性剤をテンプレートとして、相分離を伴うゾル-ゲル法により得られた階層的マクロ-メソ多孔構造をもつシリカゲルについて、細孔径分布をTPMで測定し、窒素吸着法から得られる細孔特性との整合を検討すると共に、ゲルの熟成やテンプレート除去に伴うナノ構造の変化を調べた。