抄録
SnO2を用いた半導体ガスセンサにおいて、我々はこれまでにSnO2粒子を水熱処理法によってナノ粒子化することで高感度なガスセンサの構築に成功している。これらナノサイズのSnO2粒子個々にレセプター粒子を微細に担持することができれば、高感度化のみならず高選択性も期待できる。これまでに、イオン交換法によりμmオーダーのSnO2粒子にレセプターとしてPdナノ粒子を担持することに成功しているが、SnO2ナノ粒子へのレセプター担持は具体的な検討はなされていない。そこで本研究では、直径数nmの反応場である逆ミセル内部でSnO2、PdOを調製することで、PdO-SnO2ナノ複合体の調製を行い、SnO2ナノ粒子上へのPdOの担持状態とガス検知特性との関係について調べた。