日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
第20回秋季シンポジウム
セッションID: 1F23
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粒子分散複合材料による歪記憶センサ
*奥原 芳樹松原 秀彰
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抄録
歪に応答する物理センサとして、導電性粒子であるカーボンブラックをマトリックス高分子中に分散させたガラス繊維強化複合材料を合成した。このカーボンブラックによって形成されるパーコレーション構造が作用する歪に応じて導電性変化を示す。この複合材料において、マトリックス高分子を高温不活性雰囲気中において炭素化させることにより、歪に対する導電性変化が不可逆的となり、与えられた歪の最大値に応じて抵抗変化が残留する現象を見出した。この残留抵抗現象と炭素化温度の関係より、炭素化によってマトリックスに発生した残留応力がパーコレーション構造変化に不可逆性を与えたものと考えられる。この残留抵抗現象により、与えられた最大歪を記憶するスマート機能を実現でき、地震時の構造体変形などを電源フリーでセンサに記憶できる。
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©  日本セラミックス協会 2007
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