抄録
マイクロ波集積回路への応用を期待して、Ba(Sr,Ti)O3 (BST)の薄膜形成をスパッタ法により行った。作製条件を変化させ、膜の品質と特性への影響について調べた。基板材料としては、MgOに加えてコストや化学的に安定なα-Al2O3やSiを用い、650℃と比較的低い基板温度を用いた。α-Al2O3においてもエピタキシャル膜が得られるものの、作製条件の中でも特にスパッタガスの酸素分圧が膜質に影響し、低酸素分圧ほど良好な膜が得られることがわかった。その他、特に誘電特性の温度依存性について報告する。