抄録
透明導電性酸化物として、また熱電材料として研究が進んでいる酸化亜鉛-酸化インジウム系ホモロガス化合物ZnkIn2Ok+3はkの値が奇数、偶数の違いにより結晶構造が異なる。これまでこのホモロガス化合物の大まかな構造は知られていたが、今回、k=3, 4, 5…に対応する試料を合成し、それぞれリートベルト解析により結晶構造を精密化し、系統的にこのホモロガス化合物の結晶化学的な特徴を調べた。また、そのリートベルト解析の結果に基づき、第一原理計算の1つであるCASTEPを用い、そのホモロガス化合物のバンド構造について考察を行った。