抄録
イオン交換可能な層状ペロブスカイト化合物は、層間を反応場として利用することで活性の向上が報告されている。層状ペロブスカイト構造の一つとしてAurivillius相があることが知られている。本研究では、層間に酸化ビスマスシートを有するAurivillius相に類似した構造を持つBi4TaO8Clに着目した。Aurivillius相は層間の酸化ビスマスシートを塩酸処理し、選択的にH+に交換する層間溶解が可能である事が報告されている。この手法により、Bi4TaO8Clの層間を溶出させ、層空間を水分解反応における反応場として利用することで活性の向上を目指した。