共ドープしたZnO系セラミックスの熱電特性

抄録

AlをドープしたZnOは、現時点で最も優れたn型酸化物熱電材料であるが、熱伝導率が高いためにその性能は1000℃でZT=0.3程度に留まっている。高い導電率を保ちつつ熱伝導率を抑制することを目的として、Zn0.98Al0.02O（ZnAlO）を母相としてAlと同じ13族元素の共ドープを検討した。共ドープ試料の無次元性能指数ZTはZnAlOと比べて大幅に増大し、ZT=0.65＠1000℃と従来の2倍以上の熱電性能が得られた。